SUPER RACING OIL
- NA車に乗っていますがLSPI対応オイルを使用する意味はありますか?
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NA車でLSPIは起こりにくいですが、オイルの新しい規格は古い規格もクリアしているので安心してお使いいただけます。LSPI対応になっても他の性能は犠牲にしておらず、また最新の配合とすることにより全体的なスペックは向上しています。
ノーマルで0W-20、0W-30指定のダウンサイジングターボ車におけるスポーツ走行向けにもSuper NA Racingはご使用いただけます。
- Super Rotary RacingがLSPI対応になっていないのはなぜですか?
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ロータリーは燃えカスの少ない特性(低灰分)が求められるため、もともと添加剤成分は少な目です。ロータリーエンジンは圧縮比、過給圧ともにそれほど高くないため、実績ある従来の処方を踏襲しました。
- ベースオイルを100%シンスティックとするメリットは?
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オイルそのものの基礎体力が違います。高温、高負荷状態にさらされることで劣化する添加剤に頼らなくても強い油膜を形成できます。
添加剤はエナジードリンクみたいなもので一時的に性能は向上しますが、時間の経過とともに性能は低下するためベースオイルの基礎体力が重要となります。
- Super Boxer Racingが10W-40で設定された理由は?
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ショートストローク、ビッグボア、アルミブロックの問題で冷えているときにピストンのサイドノック音が出やすいエンジンです。冷間時の粘度を柔らかくしすぎると音が大きくなりがちですので、適度な硬さにしています。
- RB乗りですが、従来のエンジン別(RB)オイルは15W-55だったのにその後継モデルが柔らかくなってしまって不安です。
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粘度表示は規格があり、規格に則った表記に改めました。15W-50に分類される粘度指数には幅があり、その中でも硬めの特性としてありますので安心してお使いください。
- 新オイルになって粘度が変わってしまいましたが問題ないでしょうか?
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HKSのお届けするオイルは基本的に低温で柔らかく、高温で硬いマルチグレード特性の強いオイルです。低温は燃費、始動性に、高温は油膜強度に関係しますがどちらも高次元で両立させていますので安心してお使いいただけます。
LSPIとは?
- LSPIとは?
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- LSPI:Low Speed Pre-Ignition
- 特に直噴エンジンや燃料冷却を多く行うチューンドエンジンでは燃料のガソリンが液体のままシリンダーに付着し、壁面のオイルを希釈し、流動しやすくする。
ピストンリングの高速な往復運動やシリンダー内の気流により巻きあげられたオイルがピストンの上昇に伴う混合気の断熱圧縮により温度上昇し、発火温度を超えたときに勝手に燃焼が始まってしまう。(プレイグニッション) これがオイル由来のLSPIである。 - ハイチューンドエンジンでは、超高加給となるためインターセプト付近で発生することがある。点火時期を遅角しても収まらないノッキングはこれが原因の可能性がある。
- プレイグニッションが起こるとどうなるのか?
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- プレイグニッションが発生すると燃焼室圧力が異常上昇し、ピストン、コンロッドなどに大きな負担がかかる。
- 図①の例では正常な燃焼の倍近い圧力が発生。ピストン割れ、コンロッド折れなどを誘発する。
- 図②の例は、プレイグニッションがノッキングを誘発している。
ノックはピストンやプラグなどにダメージを与える。多くの場合、プレイグニッション発生は激しいノッキングを伴う。
図①
図②
- LSPI対応オイルとは?
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- 具体的にLSPIを起こしにくくするようなオイルとはどういったオイルなのか?
添加剤の配合を工夫し発火しにくくすればよい。これがLSPI対応オイルである。 - LSPIの原因として、オイルの清浄作用のために一般的に使用されているCa(カルシウム)系添加剤が関わっており、このCaが、オイルの劣化により、着火剤のように早期着火の原因となる。
- 具体的には清浄分散剤のカルシウム系添加剤を新開発のマグネシウム系添加剤に変更しております。
- 具体的にLSPIを起こしにくくするようなオイルとはどういったオイルなのか?