HKS

シリーズチャンピオンを獲得いたしました。

第8戦:ダートトライアル in タカタ

4位(2024/10/13 )



Rd.8 : ダートトライアル in タカタ

シリーズ1戦を残し前回の第7戦でDクラスのシリーズ連覇を決めたHKS MotorSport。
王者であるにもかかわらず後半戦は失速気味であったため
シリーズ最終戦は勝って終わりたいと意気込んで臨んだ。
今回の舞台はドライバー田口選手のホームコースと言って過言ではない
「テクニックステージタカタ」、ヘアピンやS字、ジャンピングスポット、
長いストレートなどがミックスされた非常にテクニカルなコースだ。
昨年の最終戦で勝利し、大逆転シリーズチャンピオンを獲得した場所でもある。

全クラス合わせて160台がエントリーしたビッグイベントとなった今回、
練習走行から白熱したタイム合戦が繰り広げられた。
最終出走の田口選手のスタート時点でのトップは谷田川選手、
2位を0.3秒、3位を1.15秒突き放す好タイムであったが、
ここは流石の田口選手、谷田川選手の記録した中間タイムを0.56秒更新。
ダントツのトップタイムが期待されたのも束の間、「エアロが飛散しているぞ」との実況。
総合タイムがなかなか発表されない。
HKSランサーエボリューションは後半セクションでイン側の土手に乗り上げて横転してしまっていた。
幸いドライバーは無事でマシンも自走で帰還したものの、リアウイングが無くなり、
その他の外装も痛々しく破損していた。
メカニック達はすぐさま損傷具合を確認。
エンジンや足回りにもダメージが確認できたが諦めるのはまだ早いと詳細確認と修復のため、
田口選手の拠点へ場所を移して夜を徹した修復作業を行い、
翌朝の公式車検を何とかパスすることが出来た。

走行1本目
朝は霧が立ち籠め、路面もややウェットであったが天候は徐々に回復し、走行する頃には一転、
強く日が差して気温、路面温度が上昇、視界を遮るものは霧から前走車が巻き上げる土煙へと変わった。
修復をしたとはいえ走行するための最低限の応急処置。
カナードやリアウイングなどの空力パーツを失った手負いのHKSランサーエボリューション。
メカニック達は固唾を呑んで走行を見守った。
やはりダウンフォースを大きく失っており田口選手は早めのブレーキを余儀なくされ、
オーバーステアも強かったがそれをねじ伏せ、トップから1.38秒差の3番手となった。
First HEAT TIME:1‘43.625(3rd)

走行2本目
オーバーステア対策として車高を調整、ダウンフォースが得られない代わりに
重量バランスを調整することでグリップを稼ぐ作戦だ。
砂利の掃けた路面はさらに踏み固められ、一部に深い轍、ラインを外に外してしまうと
走行車両に掻き上げられたやわらかい土に足元を掬われてしまう。
この影響によるクラッシュで競技が数度中断し、現場には不穏な空気が流れていた。
HKSランサーエボリューションは1本目に比べて車両の安定性が増し、
自身の1本目のタイムを1.415秒更新できたが一歩及ばず、
トップと0.389秒差で4位となった。
Second HEAT TIME:1’42.210(4th)

惜しくも表彰台には一歩届かなかったがドライバー田口選手と
メカニック達の諦めずに可能性を模索し続ける姿勢が、
練習走行での横転クラッシュで決勝の走行が危ぶまれたところから、
手負いでもトップ勢に肉薄するパフォーマンスを手繰り寄せた。
これをもって2024年全日本ダートトライアル選手権の幕が下りた。

今後もHKS MotorSportの活動にご期待ください。


Rd.7 : DIRT-TRIAL in NASU Rd.2

コースは台風の影響で所々水が抜けず、ショートカットしたレイアウトで開催
スタート後の舗装区間はドライ、ダート区間はウエットマットという困難な状況。
田口選手はスタート時のタイミングが合わず回転ストール。
大きなロスとなる。
その後は順調にコースを駆け抜けるがトップ鎌田選手から2.482秒遅れの3番手となる。

決勝1本目
コースの状況は練習日と大きく変わらず、コース奥部分には大きな池が残り、
コースとして使用できないため決勝もコースをショートカットしたレイアウトで実施。
またコース後半ではほぼ全域で水が湧きだす厳しいコンディションとなった。
練習で課題となったアンダーステアとリアの挙動を改善するためにサスペンションのセッティングを見直して1本目に挑んだ。
シリーズチャンピオンを争う鎌田選手が圧倒的な速さを見せトップタイムを記録。続く炭山選手がさらに0.3秒更新。

一方、田口選手は練習ではタイムロスとなったスタートもうまく決まり、好タイムに期待。
天候が不安定なため1本目でベストタイムを出したい状況だったが、
コース奥側のタイトターン区間で回転数が下がったところでそのままエンジンストール。

この第7戦でチャンピオンを自力で決めるには2位以上を獲得する必要があり、2本目の走行は厳しい状況となった。

First HEAT TIME:1‘41:061(11th)

決勝2本目
1本目に発生したエンジンストールの発生を改善するために、
1本目と2本目のインターバルでECUのリセッティングを実施。
レースの現場でできることは限られECUリセッティングの効果も実走ではチェックできないため
一か八かになるがそれにすべてを賭けた。

HKSよりも先に走行する鎌田選手はこの日のベストタイムをさらに更新。
さらに厳しい状況となったが、HKSも課題のスタート、タイトコーナー区間も順調にクリアし、
そのままゴールすれば自力でのチャンピオン確定となるが、終盤の泥やヘビーウエットのターマック、
ドライのダートなど路面状況が目まぐるしく変わる区間でロスがあり、結果3位となった。

しかしながらHKSが走行中に炭山選手が暫定1位だった鎌田選手のタイムを塗り替え、
最終的に炭山選手が第7戦優勝となったため、HKSの年間チャンピオンが確定となった。

Second HEAT TIME:1‘19:633(3rd)

第1戦より積み重ねてきたポイントにより、今回の那須ラウンドで年間チャンピオンを決めることができたが、
次戦最終戦では有終の美を飾れるよう全力で挑んでいく。


Rd.6 : ALL JAPAN SUPER DT in EBISU

第6戦は福島県二本松にあるエビスサーキット(新南コース スライドパーク)にて開催され、
HKSとしては昨年のJAFカップで優勝した場所。
勝てばシリーズ連覇という状況で入念に準備をして迎えた。

今回は全クラス合わせると147台が参加、Dクラスには13台がエントリー。
ドリフトの聖地としてD1グランプリで名物の
ジャンピングドリフトや数々の名勝負を生んだエビスサーキット南コース。

D1の開催は西コースに譲り、南コースはダートラコースとして生まれ変わっている。
ジャンピングスポットは無くなったが、サーキット由来のコースレイアウトとアップダウン、
砂が掃けると完全にアスファルト路面という他にはない特徴を持っているが、
一方でコースレイアウトに自由度が少ないため、
練習走行と決勝では一部ルートを追加するのみの変更に留まった。

練習走行では各チームで暑さによる体調不良者やミスコースが頻発し、
HKSランサーエボリューションも助手席に配置されたラジエーターの排熱や待機時間での
クールスーツの長時間使用でドライバーの冷却が追い付かず、
走りにも影響しトップから1.695秒遅れの4位という結果であった。

そして迎えた本番、前日より低いとはいえ朝から30度超えの猛暑。
コースレイアウトは練習から中間計測前のパイロン区間に右の大回りが追加となったのみ。
前のクラスの前日とのタイム差から1分25秒台の戦いになると予想された。
前日のデータと田口選手のコメントからサスの減衰調整とタイヤの空気圧を一部変更、
タイヤも「ADVAN A036」で送り出す。國政、鎌田、田辺選手が27秒台、
谷田川選手が26秒台に入れてきて、炭山選手がさらに0.3秒縮めてきた。
HKS田口選手はセッティングが決まり中間2番手、
その後もプッシュするが0.038秒届かず2位でゴール。

First HEAT TIME:1’26.476 (2nd)

第1ヒート走行直後に短時間で強い雨が降り、
その後の午後の慣熟歩行ではコースの後半を中心にかなり広い範囲で舗装路が露出、
路面も乾き始めていたが予報では夜まで雨。以降弱く降ったり止んだりが続いたため、
直前までタイヤを選べるよう準備した。第1ヒートのサスの感触は良くセッティングの変更はなし、
路面も乾いていたためタイヤは同じく「ADVAN A036」。
気温と路面温度が午前中より下がっていたため空気圧をすこし上げて送り出す。
前のクラスの1→2本目のベスト差が0.8秒、田口選手にタイムを伝えられるギリギリのタイミングで國政選手が0.8秒ベスト更新。
さらなる更新が予想され、さっそく鎌田選手が0.3秒、田辺選手がさらに0.4秒ベストを更新する。
続く谷田川選手、炭山選手は更新ならず。田口選手は0.365秒差で中間3番手、
最後までタイムは届かず結果は4位。
3位とは0.005秒差、2位とは0.052秒差の大激戦であった。

Second HEAT TIME:1‘25.306 (4th)

前戦でシリーズ連覇に王手をかけたものの、今回決め切ることが出来ず。
ただシリーズランキング1位は継続、チャンピオン争いも2名に絞られた。
今年もあと残りわずか2戦、シリーズランキング2位の鎌田選手の優勝を阻止できるかどうかでシリーズ連覇が決まる。
次戦は8/31-9/1丸和オートランド那須、勝負の時は近い。


Rd.5 : 東北ダートトライアル IN KIRIYANAI

第4戦のダートスプリント in 門前が開催中止となり、実質の4戦目となった切谷内ラウンド。
アップダウンが激しく低速コーナーの連続するこのコースで、
昨年6位に沈んだ雪辱を果たすべくHKS MotorSportはチーム一丸となり挑んだ。
今回は全クラス合わせると140台が参加、Dクラスには12台がエントリー。
今回の天候は2日間通して晴れ、路面も固く踏みしめられていたため練習走行では硬質ダート用タイヤの「ADVAN A036」を選択。
短距離のコースということもあり、いつもより若干高めのエア圧で様子見することに。

今期はGRヤリスRally2、三菱トライトン、
そしてHKSランサーエボリューションとそれぞれ特性の異なる競技車両をドライブする田口選手。
直前に駆ったマシンは三菱トライトンということもあり車重や加速感、ブレーキフィールなどの感覚が合わず、
出だしと前半のヘアピンで失速してしまい大きく出遅れた形に。
しかしそこは田口選手、迅速なアジャストで中間計測以降の区間はクラスのベストタイムを記録。
結果はトップから2.5秒差の8位。
出だしさえクリア出来れば好タイムが狙える希望の持てる結果であった。

練習走行と決勝では一部ルートの追加やパイロンの有無程度の非常に少ないルート変更に留まった。
前日と同じセッティングのまま「ADVAN A036」で送り出す。
鎌田選手が好タイムをマークするも、パイロンタッチで5秒のペナルティ。
続いての谷田川選手も好タイムを記録。一方の田口選手は課題の出だしをクリアし見事中間ベスト。
後半はさらに勢いを増し結果は谷田川選手を0.852秒マイナスでトップタイムをマーク。
全体タイムは1’28.099で第1ヒートを制した。

First HEAT TIME:1’28.099 (1st)

走行が進むにつれ路面状況が変化し下地の古いアスファルトが見え、ターマックに近いコンディションに。
段差5cmほどの轍が姿を現し路面は硬質ダート。
タイヤは同じく「ADVAN A036」でサスの減衰を小変更で臨む。
注目の鎌田選手はペナルティを回避しつつもHKSの1ヒート目より0.2秒以上のタイム更新。
谷田川選手がさらに0.2秒、炭山選手がまたさらに0.05秒タイムを更新と目まぐるしくトップが入れ替わる大接戦に。
シリーズ連覇のため下位に沈むわけにはいかないHKSチーム。スタートも決まり今までで一番の走りを見せるHKSランサーとドライバー田口選手。
会場全体が注目するなか、中間タイムは32.884と炭山選手を0.3秒上回りトップをマーク。
緊張の瞬間、皆が息を飲んで見守る中叩き出した最終タイムは1:26:389。

Second HEAT TIME:1‘26.389 (1st)

今シーズン三度目の優勝でシリーズ連覇に王手をかけることが出来た。


Rd.3 : 北海道ダートスペシャル in スナガワ

昨年は無念の欠場となってしまったため「HKS MotorSport」としては初挑戦となる北海道でのダートトライアル。
舞台となる「オートスポーツランドスナガワ」はコースの半分が砂の多い硬質ダートの平地、
もう半分は林間の土が多いダート路面といった難しいレイアウトだ。
林の中は所々にコースを横切る小川のような水たまりがあり、それを埋めたてるかたちでコースが作られている。
コースの端には浸水している場所もある今までに経験した事のない路面状況を持つコース。

今回は全クラスあわせて117台が参加、Dクラスには10台がエントリー、
「HKSランサーエボリューション」は最終走行の117番目の走行となる。
各クラスの走行が進むにつれ路面がどんどん削られ、林の中では数か所20cmほどの段差ができ、
通るたびにクルマが大きく跳ねてしまうため、サスペンションには非常に過酷な条件となっていった。
全くコンディションの異なる2つの路面に対応するためバランスを重視し、
タイヤは大会を通し一般ダート用タイヤのYOKOHAMA ADVAN A053を選択した。

公開練習日、今回は2本の走行。

1St Practice TIME:1’38.365 (10th)
タイトコーナーでギア比が合わず失速。クラス10番目のタイムに沈んだ。

2nd Practice TIME:1’23.363 (3nd)
前半セクションまでトップタイムをマークしたものの、
スナガワ特有の路面の洗礼を受けたサスペンションにトラブルが起こりタイムロス、
結果3番手のタイムとなった。

迎えた決勝日、天候は曇天。
前日の夜に小雨が降っており、その影響で林区間が酷い泥濘路になるのではと懸念もあったが大きな影響はなかった。
むしろコース整備のおかげで練習日よりもコンディションはよく、
HKSが得意とするフラット路面からのスタートとなった。

前日の練習走行で起こったトラブルはすべて解消し、
サスペンションをセットし走行を待つ。
コースコンディションを考えると1本目勝負となる可能性が高い。
田口選手も集中力を高めスタートを切った。

First HEAT TIME:1’21.466 (1st) 2位に0.365差をつけてトップタイムをマークした。

2本目、大きな轍や穴が増えてきている路面状況を考慮し車高を上げるなど、
変化するコンディションに合わせセットアップを行った。予想に反し各車タイムを縮めてきており、
当然ライバルも大幅なタイムアップをしている。
1本目のタイムはライバル2台に抜かれ、優勝するためにはHKSもタイムアップしなくてはならない

心を乱す情報はすべてシャットアウト、自らの走りに集中する田口選手。

スタートフラッグが振られ、いよいよスタート。
中間まで路面状況を的確に判断し好タイムをマーク、
その後のストレートのブレーキから右コーナーも完璧なブレーキとコーナリング、
S字立ち上がりも上手く加速させ最終コーナーもキレイにまとめフィニッシュ。

Second HEAT TIME:1’20.640 (1st)

僅か0.127秒の差で優勝を決めた。

チームとしても、また田口選手としてもスナガワでの初優勝となった。
練習走行からトラブルが続いたもののそれを乗り越えての優勝。
チームとしても成長につながる大会であった。

3戦を終え、シリーズランキングトップではあるもの気を抜けない戦いは続く。


Rd.2 : DIRT-TRIAL in NASU

フル参戦2年目、開幕戦で勝利をつかみ幸先の良いスタートを切ったHKS MotorSport。
第2戦の舞台は昨年横転大クラッシュを喫してしまった「丸和オートランド那須」。
ターマックとダートが混在し、ハイスピードセクションとテクニカルセクションがミックスされた難しいレイアウトが特徴のコースだ。

当日の路面は入念に整備されたフラットダート。
練習走行までに表面の砂利層が掃けきってはいなかったが、
決勝日は硬質ダートになると踏んでHKSエボと相性の良い硬質ダート用タイヤ「ADVAN A036」をチョイスした。
田口選手はトップから約0.8秒差の1’28.340で3番手となった。

練習走行で路面は踏み固められ、決勝は完全な硬質ダートとなった。
しかし前日から変更となったコースには浮き砂利が乗り、難しいコンディションだ。
タイヤは「ADVAN A036」のまま、バンプ対策としてサスペンションセッティングを変更。
Dクラスの1本目は5位までが1秒差以内の大接戦の様相となり、田口選手はトップから約0.4秒差で2番手につけた。

First HEAT TIME:1’36.049 (2nd)

2本目は完全に砂利が掃けて岩が頭を出し、凹凸の激しい路面状況によってタイヤバーストやクラッシュが頻発。
大波乱の展開のなか、全クラスで激しいタイムアップ合戦が繰り広げられた。
HKSはさらにセッティングを小変更し、出来ることはすべてやり切った状態で田口選手にすべてを託す。

運命の2本目、中間タイムでは全体ベストをマークしたものの後半のターマックとダートが混在するセクションで
ライバルにあと一歩及ばず約0.2秒差の2位となった。

Second HEAT TIME:1’34.131 (2nd)

優勝にはほんの僅かな差で届かなかったものの、昨年の苦い記憶を振り払う好結果で終えることが出来た。
8月に再びここで全日本戦が開催されるので、次は必ずポディウムの頂点に立つことを誓った。
次戦は昨年参戦が叶わなかった北海道「オートスポーツランドスナガワ」。
見えてきた課題をひとつひとつクリアし、万全の状態で挑みたい。


Rd.1 : TRAIAL de COSMOS

2023年から「全日本ダートトライアル選手権」に本格参戦を開始し、デビューイヤーでタイトルを獲得したHKS MotorSport。
2024年も引き続き田口勝彦選手をドライバーに迎え、連覇を目指して入念な準備を行ってきた。
「HKSランサーエボリューション」は外装こそ大きく変わっていないが、パイピングの変更など細かな変更を行い出力アップを実現した。

開幕戦の舞台「京都コスモスパーク」は昨年劇的なデビューウィンを飾った思い出深いサーキットだ。
残念ながら京都コスモスパークは一旦今年限りでラストとなることが決まっており、
有終の美を飾ろうとエントラント全員が特別な想いを胸に挑んだ。

前日から現地は雨が続き、公開練習日はヘビーウェット路面での開催となった。
石が敷き詰まった硬質ダート路面の上にぬかるみが乗り、水たまりも多く厳しいコンディションのため、
軟質ダート用タイヤである「ADVAN A031」を選択したが、
特性をうまく生かせず強いアンダーステアに苦しみ公開練習は4番手に沈んだ。

決勝日は雨が降ったり止んだりを繰り返す難しい天気となった。
午前中のうちは雨が強く降ることはなく、他クラスの走行によって水やぬかるみがはけていき
路面は固め方向へと徐々に変化していった。

直前まで「ADVAN A031」を使う可能性も残していたが、
チームはタイムを重視し使い慣れた一般ダート用タイヤ「ADVAN A053」を履き勝負に出た。
前日の対策としてデフ制御変更を行ったことで1本目では強いアンダーステアは収まったものの、
バックストレートでシフトアップがうまくいかないトラブルがあり1秒差の4番手となった。

First HEAT TIME:1’25.658 (4th)

2本目に向けて、シフトのトラブルシューティングに加えリアサスペンションの減衰変更など細かなセッティング変更を行った。
午後も相変わらず降ったり止んだりの難しい天候だったが、
他クラスの2本目がタイムアップ傾向にあることを確認しコンディションが改善傾向にあると判断。タイヤも1本目と同じく「A053」を選択した。

Dクラスのライバルもタイムを2秒近く上げてくる強烈なタイムアップ合戦となったが、
田口選手の正確無比なドライビングとコンディションに合ったマシンセッティングがうまくマッチした結果、
3秒以上もタイムアップし大逆転優勝を飾った。

Second HEAT TIME:1’22.593 (1st)

デビューウィンを果たした地でもぎ取ったドラマティックな逆転勝利。
開幕戦はシリーズ連覇に向けた最高のスタートダッシュとなった。
引き続き様々なコンディションに対応できるよう入念に準備を行い、
「つくるまサーキット那須」で開催される第2戦に挑んでいきたい。