近年のクルマは、衝突安全性や快適性を高めるために車重が重くなりがち。ライトウェイトスポーツにカテゴライズされる86 & BRZであっても、車重は1200kg前後と決して軽いとは言えません。軽量化は運動性能に大きく影響する有効なチューニングですが、実用性を考えると難易度が高いメニューです。
Hi-Power SPEC-Lは、そんな時代背景のなかで生まれた、『軽量』がコンセプトのスポーツマフラーです。パイプ、サイレンサーなどを部品単位で軽量化することで、86 & BRZ用はノーマルマフラーが約18kgなのに対し、SUS304ステンレス製で半分近い約10kgを実現!! ちなみに、フルチタンでも重量は9kgほどにできますが、価格は倍近くになってしまいます。
また、Hi-Power SPEC-Lではカーボンをかぶせた新デザインテールを採用することで、視覚的にも軽さとレーシーさをアピール。砲弾型のサイレンサー内部はストレート構造、左右出しレイアウトとなるパイプ長も左右均等にすることで、スムーズに抜ける排気効率とクリアなサウンドを実現しています。もちろん、2010年4月新騒音規制対応品です。
ぶっちゃけたことを言うと、乗っていると排気音の違いはほとんど分からない。もともと86とBRZには、エンジンサウンドというか吸気音を強調して車内に導入する、サウンドクリエーターなる装置が付いている。だから、吸気音のほうが大きくてマフラー音はあまり聞こえないんだよね。このHi-Power SPEC-Lは比較的排気音が静かだから、いい風に言えば、早朝出発、深夜帰宅でも近所に迷惑をかけなくてすむ(笑)。それと、マフラー音が車内にこもるのを嫌う人にはピッタリだと思うよ。
フィーリングについては、これもちょっと分かりにくいかな。NAエンジンだから、ノーマルエンジンでマフラーだけを交換した状態だとパワーの差を感じるのはなかなか難しいよね。でも、ストレートが若干伸びていたみたいね。実際メーター(HKSサーキットアタックカウンター)を見ると、最高速がマフラー交換前の203km/hから209km/hになってた。体感はしにくいけど、ちゃんと効果は出てるんだよね。正直驚きました。
※HKSサーキットアタックカウンターで計測。