HKSマガジン
86・BRZ Tuning Live!!

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TOYOTA 86とSUBARU BRZのHKS流ステップアップチューニングを紹介する企画が「86・BRZ Tuning Live!!」。STEP 3ではマフラーを交換しましたが、STEP 5となる今回は、マフラーより上流のエキゾーストマニホールド(以下エキマニ)を交換し、さらに排気効率の向上を図ります。
86 & BRZに搭載されているFA20エンジンの出力向上にはエキマニがキモとなる。とHKSでは考えています。というのも、FA20エンジンのエキマニには触媒が装備されているから。というわけで今回は高出力と高い浄化性能を両立した「SUPER MANIFOLD with CATALYZER GT-SPEC」を装着します。

テスト車両:TOYOTA 86 フルノーマルの状態からステップアップチューニング開始!!

これまでのチューニングメニュー
STEP 1:VAC(スピードリミッター解除)
STEP 2:HIPERMAX MAX IV GT(サスペンションチューニング)
STEP 3:Hi-Power SPEC-L(マフラーチューニング)
STEP 4:RACING SUCTION Reloaded(吸気系チューニング)
 
 
 
 

FA20エンジンのキモはエキマニ低抵抗触媒との組み合わせで全域気持よく

FA20チューンのキモはエキマニ 低抵抗触媒との組み合わせで全域快感

150セルのHKSメタルキャタライザーと等長等爆の4-2-1レイアウトを採用

 86 & BRZに搭載されているFA20エンジンは、エキマニに第1触媒、フロントパイプに第2触媒が装備されています。排気ガスを浄化する触媒は環境問題を考えると絶対に必要な装置ではありますが、大きな排気抵抗となっているのも事実。とくにエキマニ集合部の直後にある第1触媒による圧力損失は大きく、チューニングにおいてキモとなる部分です。だから、たとえエンジンチューンが進んで出力が向上したとしても、触媒の抵抗次第ではエンジン本来の性能を発揮することは難しいのです。

 今回装着するSUPER MANIFOLD with CATALYZER GT-SPECでは、その第1触媒をHKSメタルキャタライザーに変更。内部のセル密度を純正の900セルから約1/6の150セルへと粗い目にし、低圧損化を実現しました。通常、抜けが良いと浄化性能は落ちる傾向となりますが、HKSでは触媒貴金属を贅沢に使用。純正のフロントパイプ(第2触媒)と組み合わせて使うことで、低抵抗ながら排気ガス規制をクリアしています。

 また、エキマニ部分は性能を重視した等長等爆4-2-1レイアウトを採用。4気筒から排出される排気ガスどうしが集合部で干渉しないようにこだわることで、純正エキマニで起きる低速トルクの落ち込みを改善しています。

 高回転域ではHKSメタルキャタライザーによる抜けの良さ、低中回転域ではエキマニのレイアウトにより、全域に渡ってエンジン本来の性能を引き出す設計になっています。

ストリートでの扱いやすい低速トルクを確保するべく、純正と同様の4-2-1(パイプ径はφ42.7-φ50.8-φ60)の集合方法を採用。主要素材は耐久性に優れるSUS304を使用しています。
エキマニと一体化した第1触媒をHKSメタルキャタライザー化。コンパクトでありながら排気ガス規制をクリアできる専用設計です。なお、排ガス証明書も付属しています。
触媒のセル密度は、純正の900セルに対して1/6となる150セルに。この粗い密度によって、排気ガスをスムーズに排出します。それでいて浄化性能は純正同等です。

常用域から高回転域まで出力の向上を実現

純正エキマニとSUPER MANIFOLD with CATALYZER GT-SPEC(以下GT-SPEC)の出力を比較したグラフ。純正では3000~4000rpmでパワーカーブに落ち込みがあるのに対して、GT-SPECではそれを改善。またピーク付近では約3psの出力向上を果たしています。常用域ではアクセルの追従性が向上して乗りやすく、高回転域では ノーマルの物足りなさが解消され、NAエンジンならではの高回転まで回す楽しさが感じられるはずです。

さらなる性能向上を追求し第1触媒をストレート化したR-SPEC

SUPER MANIFOLD with CATALYZER R-SPECは、最も排気抵抗の大きい第1触媒をストレート化することで、さらなる性能向上を追求したモデルです。大型化した第2触媒を備えるフロントパイプをセットにすることで浄化性能も確保。純正マフラーとの組み合わせ時のみ、新騒音規制にも対応します。低圧損の効果、またフロントパイプも含めた最適なレイアウトにより、SUPER MANIFOLD with CATALYZER GT-SPEC以上に高回転まで気持ちよく吹け上がる仕様になっています。
R-SPECと専用のHi-Power SPEC-Lがセットになった
SUPER EXHAUST SYSTEM
SUPER MANIFOLD with CATALYZER R-SPECの触媒はフロントパイプのHKSメタルキャタライザーのみ。第1触媒を廃止しエキマニ集合部の直後がストレートになることで、圧力損失は大幅に低減できます。
フロントパイプの第2触媒を浄化性能の高いHKSメタルキャタライザーにすることで排気ガス規制にも適合。安心してご使用いただけます。

※ 純正マフラーとの組み合わせに限り保安基準適合。

インプレッション

インプレッション by 谷口信輝 5000rpmを超えてからがとにかく楽しい!!

FA20エンジンのポテンシャルを最大限に引き出している

 まず見た目で、エアクリーナー部分がスッキリしたからエンジンルームからエキマニが見えて、かなりスパルタンな雰囲気になったね。もう見た目だけで、やる気にさせてくれる。

 乗った感じは、まず全体的に音に違いが現れたかな。排気音はそれほど大きくなってないけど、高回転域の排気音は明らかに違うね。パワー感もアップしたように感じる。とくに5000rpmを超えてからの高回転域はとにかく気持ちいい!! ここまでマフラーと吸気系をチューニングしてきたけど、この仕様に乗ると触媒がかなりの抵抗になっていたことに気づかされるよ。

 86にエキマニは必要だね。マフラーやって、エアクリーナーやって、エキマニやって、ここまでやるとFA20エンジン本来のポテンシャルを最大限に発揮できるようになる。今回はサーキット走行だったから低速域での変化はわからなかったけど、高回転域で得られるパンチ力だけでも十分に満足できると思うよ。

高回転域での力強さが気持ちいいね。エアクリーナーから空気が入って、エンジンの中を通ってマフラーから出て行きます、という途中にある触媒部分がスムーズに流れるようになったぶんの効果は大きい。吸気と排気をやるだけで、FA20エンジンのイメージはだいぶ変わるよ。

今回装着したパーツ

SUPER MANIFOLD with CATALYZER GT-SPEC

SUPER MANIFOLD with CATALYZER GT-SPEC for ZN6/ZC6
価格:14万0800円(税込み)